岡垣町が7月31日、水巻町と共同で、令和8年熊本地震により断水が発生している熊本県八代市へ備蓄用飲料水約4000本を発送した。
支援物資は500ミリリットル入りの飲料水で、うち約2000本を岡垣町が用意した。運搬は町内企業の明和運輸が担い、10トントラック1台に岡垣町役場と水巻町役場で水を積み込んだ。小早川敬義社長が同社の運転手と2人で現地へ向かった。
門司晋岡垣町町長は、各自治体の首長を通じ、八代市で水が不足しているとの情報を把握。国や県による支援が行き渡るまでの応急措置として、水を届けることを決めたという。
支援先を決める際には、他の被災自治体にも状況を確認し、水不足が、より深刻だと伝えられていた八代市への支援を優先した。発送前には八代市へ直接連絡し、飲料水を受け入れられることも確認した。
水巻町との共同支援は、遠賀郡4町の首長が集まった際、門司町長が協力を呼びかけたことで実現した。遠賀町は既に独自に支援を行っており、芦屋町も単独での支援を予定していたことから、水巻町と共同で発送することになった。
明和運輸は、2016(平成28)年の熊本地震でもトラック2台で支援物資を被災地へ届けた。今回も地震発生後、小早川社長が門司町長へ直接連絡し、輸送に協力する意向を伝えたという。
福岡県トラック協会の理事も務める小早川社長は、熊本県側との情報網を通じて、通行止めや道路状況を確認。水巻町を14時ごろ出発し、高速道路を松橋インターチェンジで降りた後、国道3号を通って、18時30分ごろ、八代市総合体育館に到着した。
小早川社長によると、一般道には亀裂や片側が崩れた場所があり、沿道では倒れた壁に押しつぶされた車や、倒壊した家屋を目にしたという。八代市総合体育館では水道が使えず、トイレにもペットボトルの水を使わざるを得ない状況だった。
現地では、八代市の職員や鹿児島県などから応援に入った自治体職員が荷降ろしを担当。水を積んだ車両が相次いで到着しており、水の需要の高さを感じたという。荷降ろしを終え、19時過ぎに八代市を出発した。
帰路では多くの救急車とすれ違ったほか、21時ごろになっても、暑さを避けながら家屋の片付けを続ける住民の姿が見られたという。
小早川社長は「10年前の熊本地震でも物資を届けた経験があり、今回もできることがあればすぐに動こうと思った。現地では、テレビで大きく報じられている場所以外にも被害が広がっており、実際の状況を多くの人に知ってほしい」と話す。
門司町長は「必要とされていない物を送ると、かえって現地の負担になる。何が必要なのか、受け入れが可能なのかを確認した上で支援することを大切にした。今後も被災地の状況を確認し、国や県から要請があれば速やかに対応したい」と話す。