水巻町唯一の書店「BOOKスプーン」(水巻町猪熊)が9月8日で1周年を迎える。
同店は、水巻町周遊拠点施設「ICOTTO!MIZUMAKI」内のチャレンジショップに出店する、店舗面積約3坪の書店。チャレンジショップは、将来町内での開店を目指す人を対象に月額5,000円で最長2年間、実店舗を運営できる制度。同店では、絵本を中心に、暮らしを考え、楽しくする本を選書し、約500冊をそろえる。シェア本棚も設ける。
店主の高岡奈津子さんは東京で出版社やデザイン事務所に勤め、雑誌制作に携わった経験を持つ。その後、「南阿蘇ティーハウス」(芦屋町山鹿)の店長を務めるなど、接客業に携わった。人と接する仕事に楽しさを感じる一方、自らカフェを開くことには技術面などで不安があったという。「以前から好きで、仕事でも関わってきた本ならできるかもしれない」と書店の開業を考え始めた。
出店の約半年前から起業塾に通い、収支計画の作成やプレゼンテーションなどを経験。2025年7月ごろから開店準備を進め、同年9月8日にオープンした。
高岡さんは「何もしないより、やったことで分かったことがたくさんある」と振り返る。自分で事業を回すとはどういうことなのか、客が何を求めているのかなど、店を始める前には理解できなかったことも、実際に店を運営することで分かるようになったという。
本の魅力についても、「紙質や色合い、本を開いた時の感触は、電子書籍では味わえない」と話し、特に絵本については、絵や紙そのものを含めて楽しむことができるからこその良さがあるという。
「チャレンジショップをさせてもらって本当に良かった。この町で挑戦させてもらえたことには感謝しかない」と高岡さん。今後は次の拠点を探しながら、「地域の人たちにも恩返しができる形を作っていきたい」と未来を見据える。
営業時間は11時~17時。月曜・木曜定休。営業日の変更はインスタグラムで知らせる。