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水巻町で沖縄県産コーヒー学ぶ 生産者と焙煎士、9年越しの企画実現

講演の様子

講演の様子

 沖縄県産コーヒーについて学ぶイベント「沖縄の森とつながる一杯。コーヒー生産者・松田達雄さんと語る、国産コーヒーの物語」が7月12日、水巻町商工会館(水巻町頃末北1)で開かれた。

ディライトファームの松田達雄さん(左)とウインドファームの中村拓平さん(右)

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 主催したウインドファーム(下二西3)は、有機栽培や森林農法で育てられたコーヒー豆をフェアトレードで輸入し、自社で焙煎(ばいせん)、販売する。同イベントは、沖縄県でコーヒー農園「Delight Farm(ディライトファーム)」(沖縄県うるま市)を営む松田達雄さんを招き、国産コーヒーの栽培や生産工程について知ってもらため企画した。

 松田さんとウインドファームの焙煎士・中村拓平さんが出会ったのは2017(平成29)年、東京で開かれたコーヒーフェス。その後、空港で偶然再会し、共通の知人がいることも分かるなど、交流を重ねてきた。沖縄県産コーヒーは生産量が少なく、これまでイベントに使う豆を確保することが難しかったが、今回は収穫量に恵まれ、9年越しで水巻町での開催が実現した。

 松田さんは沖縄県生まれ。工業高校卒業後、東京で電気工事の仕事に就き、30歳でアメリカへ渡った。鉄板焼きレストランで約10年間働き、帰国後は米軍基地で働きながらコーヒー農家として活動している。

 コーヒー栽培に関心を持ったきっかけは、アメリカで知り合ったプエルトリコ出身の友人と現地を訪れたこと。現地のコーヒー農家から、品質の良いコーヒーが適正な価格で取り引されることで、家族の暮らしが支えられているという話を聞き、心を動かされたという。台風に備えた低い屋根や断水対策の水タンクなど、プエルトリコと沖縄の気候や暮らしに共通点を感じ、故郷での栽培を考え始めた。

 当日は、23人が参加。夏の強い日差しを避けるための遮光、台風や冬の北風への対策、水はけと保水力を備えた土壌など、沖縄でコーヒーを栽培するために必要な条件を紹介。収穫後も発酵、乾燥、水分値の管理、脱穀、選別など多くの工程があり、生豆の焙煎から抽出に至るまで、それぞれに専門的な技術が必要だと説明した。

 参加者は、松田さんと中村さんがそれぞれ焙煎した沖縄県産コーヒーを飲み比べ、焙煎方法による香りや味わいの違いを確かめた。

 松田さんは、沖縄県うるま市で営むコーヒースタンドで使い捨て容器を使わず、来店客にタンブラーの持参を呼びかけている。寄付されたタンブラーを貸し出し、使用後に返却してもらう仕組みも取り入れる理由は、単にごみを減らすだけでなく、「便利さや合理性を優先してきた現代の暮らしを見直すきっかけにしたい」ことから。

 母親が赤ちゃんをあやす時間や、自分で育てた野菜を食べる満足感を例に挙げ、経済指標には表れない心の豊かさや、合理性だけでは測れない価値にも目を向ける必要性を参加者に問いかけた。

 中村さんは「収穫量などの条件が整えば、今後も同様のイベントを開きたい」と意欲を見せる。

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